20代の間で爆発的に増加している「病気」とは？

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大人のADHDは、注意力をコントロールする前頭葉の機能があまり発達していないために起こる先天的な病気です。前頭葉は考えたり判断したりすることをコントロールする働きをしていて、この領域があまり発達していない場合に感情をコントロールすることができないなど、問題になる可能性があります。ADHDは主に幼児期、青年期に表れると言われていますが、大人になってから診断される場合もあります。

大人のADHDの症状とは？

大人のADHDは不注意や無秩序、また多動性と衝動性という内容で定義され、主な症状は多動性、衝動性、注意欠陥です。副次的な症状としては、感情のコントロールや対人関係における困難さ、学習や遂行能力の低下などがあります。

ほとんどが小児期から持続する

ほとんどのADHDは小児期に発症し、ほとんどの人が成人期まで持続します。適切な治療を適時に受けない場合には、認知機能を適切に発揮できず学業や仕事、対人関係などで多くの挫折を経験することになり、様々な精神的健康問題を伴う可能性があると専門家は述べています。

精神疾患を伴う場合が多い

大人のADHD患者は、うつ病や双極性障害(躁病とうつ病が交互に表れる疾患)など他の精神疾患を伴う確率が高いということが明らかになりました。 特にうつ病にかかる確率は約11倍ほど高く、これはそうでない人に比べてかなり高い確率であり、また年齢ごとの有病率も20～30代が60歳以上に比べ、約4倍ほど高いということが分かりました。

大して気に留めないような行動がADHDを表しているかも

大人のADHDの主な症状は、注意力や集中力の低下です。仕事をする際などに集中力が持続しなかったり、最後までやり遂げることができない場合、また忘れ物やミスを繰り返す場合には、大人のADHDを疑う必要があると考えられます。イライラしやすかったり、失言が多いなども症状の一つといえます。逆に、ミスを犯さないために過剰なくらい完璧主義である場合にもADHDと診断されることがあります。

自分の話ばかりする場合？

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他の人の話を聞かずに一人で話し続けたり、自分の話しをするために他の人の話を遮ってしまう人はどうでしょうか？このような行動は「オーバートーク」といわれており、ADHD、自閉症、躁鬱病などの精神疾患の兆候である可能性があります。オーバートーク自体は精神疾患の状態を示すものではありませんが、専門化によると特定の精神疾患がオーバートークを引き起こす可能性があるのだといいます。

大人のADHDの自己診断表

大人のADHDが疑われる場合は以下のような自己診断を行い、精神科を受診して他の精神疾患があるかどうかを確認することをおすすめします。ある一つの仕事において難しい部分は処理したものの、その仕事を完全に処理することはできず困ったことがある / 法則が必要な仕事をする際に、順序通り進めていくことに困難を感じた経験がある / 約束ややるべきことを忘れてしまい、困ったことがある / 面倒なことを避けたり、先延ばしにする傾向がある / 長時間座っている際、手足を動かすなど落ち着きがないことがある / まるでモーターが動いているかのように過剰な活動をすることがある / これらの質問に「時々そうだ/よくそうだ/とてもそうだ」と答えた項目が4つ以上ある場合、大人のADHDの可能性が高いといえるでしょう。

認知症のリスクが高い

大人のADHDと認知症の間の相関関係を調べてみた結果、成人になってからADHDを発症した人は、そうでない人に比べて認知症のリスクが約2.7倍ほど高いということが明らかになりました。ただし、ADHDを発症した人のうち、診断後に積極的な治療を受けた人は認知症のリスクを下げることができるため、早期発見と治療が何よりも重要であるといえるでしょう。

勉強ができるようになる薬として有名？

ADHDは主に薬物治療が行われますが、最もよく使われている薬は精神刺激薬である「メチルフェニデート」です。ADHD患者がドーパミン補充剤であるこの薬を飲むと、30分以内に冷静になるなど効果が出るのが早いといわれています。最近この薬が「勉強ができるようになる薬」として広まり、無分別に服用するという事態が起きています。治療薬であるこの薬は、ADHDの症状がある場合にのみ効果的で、症状のない人が服用するとむしろ病気を引き起こす可能性があると指摘されています。

大人のADHDと診断された場合

大人のADHDと判断された場合、薬物治療が一次的に行われ、これに加えて個々の症状に応じた行動療法、社会技術訓練などが行われます。行動療法とは普段からメモや手帳などを使用するという、仕事の効率や集中力を高めるための方法などを指します。

治療を避けてはならない

多くの患者は、自分の問題や状況を分かっていならがも治療するのを嫌がります。まだ精神科から連想されるイメージがネガティブなものであるため、治療を受けたがらないでしょう。しかし、ADHDも早期に適切な治療を行なうのなら生活の質を向上させることができるため、疑われる場合には直ちに病院に来院して適切な治療を受けなければなりません。

文チョン・ジョンヨン press@daily.co.kr
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